2010年01月04日

クロスプロセス,というと聞こえはいいが

この冬休みの間に貯まったフィルム現像を片付けよう,と,やっと最終日の晩になって重い腰を上げました.

DSCF4725.JPG11月のドイツ出張の写真などがご覧のように,120フィルムで9本,135フィルムで3本の計12本貯まっていました.幸い,120の3本と135の1本をまとめて現像できる大きいタンクを持っているので,それで3回現像をすれば,ちょうど終わるな,と思ったのですが,・・・

写真には,中に2本,赤紫色の派手なフィルムが混じっています.フィルムに詳しい方ならおわかりかと思いますが,これは白黒フィルムには違いないのですが,普通の白黒現像の薬品を使うフィルムではなく,カラーネガフィルムと同じ薬品で現像できるフィルム(Kodak BW400CN)なのです.街中にある写真屋さんで普通のカラーフィルムと一緒に処理が出来て,1時間ぐらいで結果を受け取れるという便利なものなのですが,自宅で処理するには色素を発色させるカラーフィルム用の薬品を使わねばなりません.

が,ご丁寧に現像前のフィルムをデジカメで撮ったりしたくせに,そもそも「未現像フィルム」の引き出しにそんなのを入れているというのをすっかり忘れたまま,タンクに詰めて普通に現像してしまいました.思えば最初に前浴水洗したときに,見慣れない変な色の水が出てきたな,とは思ったんですが,・・いつも現像,定着が終わると水洗の前にいったんフィルムを液から出して現像の具合を見るのですが,他に入れていた ACROS の2本は綺麗な仕上がりなのに,なにか2本はステインが抜けてなくて「しまった,定着不足か?」と思って定着し直すという愚行に及びました.

DSCF4726.JPGその後もう一度定着液から出して見て,フィルムサイドの表示を見たときにはじめて BW400CN だということを認識したわけですが,幸いにして写真のとおり,ちゃんとネガ現像としてはできあがっています.確かに銀の還元までは同じ処理ですから,絵は出るわけです.BW400CN はもともとカラーネガフィルムと同様にオレンジベースですが,普通にカラー現像したものと比べてみてもまだオレンジが濃く,どちらかというと茶色っぽいです.また定着不足っぽく乳白色がわずかに抜けきっていない感じはしますが,まあ,漂白処理していないので仕方がないのかも知れません.

400cn.jpgスキャンの結果はご覧のとおり.トーンも普通で,まずまずちゃんと仕上がっています.スキャナの光量の関係であまり綺麗に行きませんが,引き伸ばし機にかける分にはあまり問題なさそうです.

ということで,冬休みの宿題は早めに済まそう,という結論でした.
posted by しんさく at 01:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 写真