多く見つかるのはよくある2〜3針式のアナログ時計で、文字盤や針の形に工夫が凝らされたもの。しかしメカニズム的には普通の時計なのでそれらを除外すると、次に3Dプリンタでよく作られているのは Numechron と呼ばれるタイプの回転ドラム式の時計です。もともと戦前にこのタイプの時計があったようで、3Dプリンタで作られているのもほぼ同じ構造・形状になっているようです.確かに合理的で無駄がないのですが、ドラムの大きさがまちまちなのがちょっと気になります。
他によく作られている変わり種時計は、ボールがゴロゴロと転がるタイプ。これも定番的設計があるようで、桁の構成が似たものが多く見られますが、いわゆる Marble roller coaster (ビー玉ジェットコースター)に人気があるように、ボールが転がる系のガジェットは見ていて飽きない良さがあります。しかし時間が見づらいのが玉に瑕かもしれません。
そしてもう1つ、人気がありそうなのは機械式の7セグメント表示式の時計です。陸上競技などでも屋外用の大型の棋界式セグメントディスプレイが見られたように、市販の部品も各種あったようですが、3Dプリンタでの制作例も割と見られます。その中で最も完成度が高いと思ったのが上の動画。7つのセグメントを動かすメカがモジュール化されていて、うまく1つの動力を分配してカムで各セグメントのON/OFFを切り替えています。1セグメントごとに1つずつサーボモーターを用いたものも見られますが、コストもかかるし、合理性に欠ける感じがします。やはり7セグメントタイプであれば、10進数からセグメントのON/OFFを行う部分はメカでやってほしいところ。
他に面白いと思ったのがこちらの時計です。7つのセグメントのON/OFFをサーボ3〜4個で実現する方法が述べられており、その手があったか、と感心する設計。もとは、もっと多数のムーブメントを用いたプロの作品と思しき時計が発想の元のようですが、個人的には美しい動きもよいですが合理性の方に惹かれます。強いて言えばセグメントのON/OFFが電子制御であるところで、これがメカ式ならもっと面白かったかなと思います。
そんなことでいくつかアイディアが湧いてきました。そのうち2号機が誕生しそうです。