なかなか思ったようにならないホバークラフトですが、この形式(立てて配置した推進用ファンの気流の一部を、浮上用にも利用するタイプ)は一応今回で完成を見ました。ポイントは電装系の改良による操縦性の改善です。
実は当初、受信機用の電源にはスマホ用の小型のモバイルバッテリーを使っていました。(危険があるので勧められませんが)出力のUSBケーブルを切って受信機用のコネクタをつけたもので、充電は別のUSBの口からできるので専用充電器が不要ですし、保護回路も付いていてよいと思ったのですが、少し重いという欠点があります。また、サーボが1つのときは良かったのですが、サーボが2個になると電流不足で電源が落ちたり、動作が不安定になることがわかり、諦めてラジコン用のリチウムポリマー電池 (LiPo) を使うことにしました。受信機は最大 7.4V まで受け付けるということで、最初は2セルの LiPo を直結して使っていたのですが、今度は(受信機はいいのですが)サーボの動作がハンチングするなど不安定に。結局、降圧型の DC-DC コンバータを入手して 5V に下げることにしました。
そして、操縦性改善の特効薬?としてジャイロを導入しました。どうもラジコンカーの分野、特にドリフト走行をする人たちには当たり前の装置のようで、単に受信機とサーボの間に割り込ませるだけで、スピン(ヨー回転)を打ち消すように舵を自動的に切ってくれるものです。前述のバッテリー系とサーボを組み込み電装系の改善は完了です。さらに舵の効きを良くするために、これまでは1枚だったラダーを2枚に増やす改善も行いました。
走行させてみた様子です。ジャイロの効きはそれほど高くしておらず、すぐにスピンが収束するほどではありませんが、エンジンの振動が大きくゲインを高くすると不安定になることもあって程々の設定で、自分でもある程度積極的に当て舵を入れる必要がありますが、かなり運転しやすくなりました。ラダーを2枚にした効果も高いと思います。また、レスポンスが遅くあまり使いませんが、エンジンの回転数の制御も可能です。
この形式は浮上したままで静止することが出来ないのですが、速度が乗りやすく、もっと広いスペースがあれば楽しく運転できるだろうと思います。ともあれ、まずはこれで完成ということにして、3Dデータを公開します。ファイルには Blender の元ファイルと,各パーツの STL ファイル等が入っています。エンジンマウントは PeeWee 020 エンジン用(方向舵のみの 1ch サーボ)、049エンジン用(方向舵とスロットルの 2ch サーボ、スロットルサーボをつけずに方向舵のみでも使えます、ロングタンク用ですが取り付け位置を前に出すとノーマルタンクでも使用可)の2つがあります。
3Dデータ : hc1.zip
2020年08月02日
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