2019年08月25日

ビデオヘッドセット Avegant Glyph

先日、エプソンのスマートグラスを購入した件についてこのブログに書きました。面白いデバイスなのですが、そもそもの目的(他人に覗かれないPCのディスプレイとしての用途)には画像のぼけが気になります。周囲のシーンが透けて見える光学シースルー式という難しい技術にチャレンジしているから仕方がない部分もあるのですが、実際に使うとなるとちょっと厳しいのは事実。そんななか、別のヘッドマウントディスプレイ(HMD)に良さそうなものがあるのを知り入手してしまいました。

glyph.jpg

これは Avegant GLYPH というデバイスで、特徴はほとんど普通のヘッドホンの形をしている点。Oculus のVRゴーグルのように視野を完全に覆って没入感を得るものでもなく、かといって Google Glass や MOVERIO のように周囲環境と画像を同時に見るものでもなく、「ビデオヘッドセット」や「メディアゴーグル」と呼ばれ映像視聴用として企画されたもののようです。Avegant はもともとクラウドファンディングでこのデバイスを企画・開発して売り出したのが始まりのようで、今はより高度なヘッドマウントディスプレイを開発する企業として活動している模様。初出荷からは3年以上も経つデバイスなのですが、いろいろ調べていると多様なHMDの中でも画像のシャープネスがトップクラスらしく、重量バランスもよさそうなので買ってみました。当初は6万円ほどしたようですが、今は2万円ほどで買えるのも手を出す理由になりました。

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デバイスの重量は実測で432gです。前にMOVERIOを買ったときに書いたように重さは気になるところで、装着時の重さもさることながら出張などに持ち歩くことも考えると軽いほどいいのですが、4時間ほどディスプレイを駆動することができるバッテリーが内蔵されているために重めとなっています。しかし絶対的な重さは本格的なヘッドホン(右はオーディオテクニカの名機、アートモニター ATH-A900で、約350g)とそう変わらないということもできます。

DSC_4016.jpg

なんといってもこのHMDのいいところは重量バランスです。スマートフォン用と同様の大きさの大きな液晶パネルを用いたHMDに比べ、小さなDLP素子を使って作られているため、前側のディスプレイ部が小型軽量になっています。そのうえ、スピーカ部に回路やバッテリーなど重量物が集められているようで、重心はイヤーパッドの半径内にあります。上の写真は試しに乾電池を立ててバランスがとれるように置いてみたところ。

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装着性を高めるために鼻あては大きさ違いが4種類付属しています。この部品もよくできていて、シリコン状の柔軟な素材の裏から硬い板状のパーツで支えるような構造になっており、快適性が高いです。いずれにしても重量バランスが良いため鼻に重さがかからず負担は軽め。また頭頂部〜後頭部を押さえるバンドも付属しており、これを使うとさらに安定しますが、バランスが良いのと、イヤーパッドを押さえつける力が強いため、バンドや鼻あてがなくてもイヤーパッド部分の摩擦だけで見やすい位置に保持できるぐらいです。

angle.jpg

装着性といえば、光学系が少し傾けられている点も好印象。人間は手元を見て作業することが多いためか、真正面よりも少し下向きを見るほうが楽なようにできているようです。MOVERIOは画面が真正面に現れましたが、これを見るにはまぶたをしっかり見開く必要があったりして楽な視聴がやりづらいところがありました。その点、GLYPHでは画面がやや下寄りに出るので比較的楽になっています。大型のLCDパネルを用いたHMDに比べると光学系が小さく、目の位置合わせは重要になりますが、鼻あてがあるので一旦セットした後はずれることはあまりありません。

光学系が小さいメリットとしては、レンズのピント合わせ機能があること。これによりかなりの近視でも裸眼で映像を見ることができます。ピント合わせはレンズの周りのリングを回す仕組みで、左右の視力が違っていてもそれぞれ独立に調整できます。私は左目が-5.0D、右が-1.5Dぐらいと、両目の視力がかなり違うのですが問題なく裸眼でも使用できました。画面の見かけのサイズもMOVERIOの2割増しぐらいで、映像視聴には大きすぎず小さすぎずといったところ。ヘッドホンに似た見た目を狙ったキワモノのようでいて、実はかなりしっかりできたデバイスでした。PC等を繋いだときの使い勝手等は次のページで紹介します。
posted by しんさく at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 電子モノ
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