2018年11月17日

ボクスター 幌開閉の手動化

2008年式のボクスター,10年10万キロになりました.快調に走っていますが,そんな中トラブルが発生しました.

trouble.jpg

ある日トランクを開けて荷物を出していると,その前の幌のカバー(コンバーチブルトップ コンパートメント リッド)の部分にゴミが溜まっています.少し幌を開けてカバーを上げ掃除したのですが,その日仕事を終えて帰ろうとすると「幌が完全に閉まっていない」旨のエラーメッセージがメーターパネル内に表示されました.電動で少し幌を開けてから閉めなおそう・・としたところ,エラーで停止.中途半端なところから開きも閉じもしなくなってしまいました.深夜で真っ暗だったためその場での作業は諦め,低速で帰宅.幸い,上の写真のようにマンション下の駐車場のため雨の心配はありません.

loosen.jpg

翌日ディーラーへ持ち込み,見てもらいました.診断の結果,幌を駆動する左右のギアボックスの寿命とのこと.上の写真のように幌が収まる部分の左右にギアボックスが入っており,モーターからの動力を減速して幌を動かしているのですが,そのギアボックス内のギアが欠けるようです.しかしこのギアボックス,調べてみると結構複雑な構造をしており,部品代だけで左右で30万円,工賃を含めると40万円ぐらいかかるということで,まずはとりあえず閉じるようにしてもらいました.右のギアボックスは既に内部のギアが欠けているのかフリーで回転し,左のギアボックスは固着しているので,固定しているネジ(上の赤丸)を緩めて自由に動くようにしてもらいました.

fix.jpg

どうやらこれで手動で開閉出来るようになりましたが,問題は幌を押さえるカバーの部分です.通常はモーターの力で下向きに引っ張って閉じているのですが,上記のようにギアボックスをフリーにしてしまうと,しっかり固定されず上下してしまいます.このカバーは固定しておいたほうがいい,・・というディーラーのアドバイスに従ってまずはワイヤで固定しておき,次の週末に工具類の揃った自宅に単身赴任先から戻り,固定方法を変えることにしました.

crosssec.jpg

parts.jpg

動かしたり覗いたりしながらいろいろ検討した結果,リアトランクのリッドでカバーを抑え込むのが良さそうです.幸いなことにトランクリッドは開くと少し後退するのでカバーとの間に隙間ができますし,閉じる瞬間は真下に降りるように動くので,カバーに少し出っ張りをつければよさそう.車体に加工をせずに済む方法ということで,さきほど針金を巻き付けていたストライカー(位置決めピン)に,上のような部品を作って共締めしました.

hook.jpg

金具を装着した様子です.リアトランクに必要以上の負担をかけないように,高さや向きを調整する必要があります.写真のように蓋の厚みの下面に沿うように調整すると良いようです.


さて,どんな使い勝手になるか・・は上の動画を御覧ください.車外に出る必要はありますが開閉は簡単だし,エンジンを切っていても開閉ができます.他のブログではボンネットピンでカバーを固定している例が紹介されていますが,今回の方法は見た目としても,使い勝手としてもうまく出来たと自画自賛しています.

strut.jpg

ついでに,開けても勝手に下ってくるフロントトランクフードのガスダンパーを交換しました.インターネットで検索すると社外品が安くで売られているのが見つかります.2本で7,000円,交換も比較的簡単です.

ボクスターのうち,986型と987型は幌を開閉する機構の構造がほぼ同じようなので,おそらく986型でも同じ方法が使えるのではないかと思います.ただし幌が締まりきった状態かどうかを調べるスイッチの位置は年式によって違います(当方の987型は左側のギアボックス内にスイッチがありますが,986ではリッド後端についていたりするようです).このスイッチが適切な状態でなければ,サイドウィンドウが閉じられなくなったり,メーターパネルに警告が表示されたりするので注意してください.また981型以降は幌をフロントウィンドウ上端に固定する部分も電動化されているので,手動化は難しいのではないかと思います.
posted by しんさく at 15:39| Comment(12) | TrackBack(0) |
この記事へのコメント
ボクスターのソフトトップ手動化読ませていただき、自分の986のソフトトップが開かなくなってしまったので手動化しました。何軒かショップにお願いしましたが格納リッドが固定できなくなり危険とのことで断られてしまいました。格納リッドの固定方法のアイデアは素晴らしいですね。恐れながら真似させていただいたました。故障により警告灯が消せません。こればっかりはショップに頼むしかないかな。
Posted by 藤本 勝 at 2019年03月10日 20:51
ご覧いただきありがとうございます!こんな話,誰の役にも立たないんじゃないかとも思っていましたが,お役に立てたようでとても嬉しいです.末永く維持していきましょう.

警告灯ですが,幌の位置のセンサの状態によっては出るようです(閉まりきっていないなど).世代によってセンサの位置が違うようですが,986ではリッド後端中央(幌を動かすモーターが入っている部分)と、左側シートの後ろのロールバーの下の方にスイッチがあったんじゃないかと思います.海外の 986forum.com などに情報があるようですので探して見られるとヒントがあるかもしれません.
Posted by しんさく at 2019年03月10日 22:50
今回ご紹介した方法では、幌を下げている(開いている)状態では窓が上りきりません。フロントウインドウ中央上の、幌を固定するラッチのスイッチのコネクターを抜けば、窓を上げ切ることができるようになります。そのかわり、幌のロック解除をしても窓が自動で下がらなくなりますが、どのみち手動ですので、走行時に風の巻き込みを避けるためにも窓が上り切るようにした方がいいかと思います。
うちの年式のボクスター(2008年式987型)ではラッチのスイッチへの配線は2本だけ(スイッチは一個だけ)ですが、986ではスイッチが2個付いているという情報もあるので、年式により対処方法が違う可能性はあります。
Posted by しんさく at 2019年03月27日 10:33
初めまして。ホームページ拝見しました。
知人の預かり、ポルシェ ボクスター 987
ですが、幌の異常があるようで、 窓ガラスが左右とも締まりきらない状態で止まってしまい 困っているところです。 何か良い方法があるなら 教えていただきたく、メールしました。
Posted by ぎま at 2020年03月09日 13:44
コメントありがとうございます。窓が上がりきらないということですが、幌そのものは電動で動くのでしょうか?

ボクスターの窓ですが、締まり切る(上がり切る)条件は

a. 幌が完全に開いた状態
b. 幌が完全に閉じ、さらに幌先端のラッチがかかった状態

のどちらかです。うちの場合ですと、b. の状態では窓が上がりきりましたが、a. の状態では窓が上がりきりませんでした。そこで、上のコメントに書いているように、フロントウィンドウ中央上の幌をロックするところのスイッチへの配線を外したところ、窓が上がり切るようになりました。うちの車両の場合では、ここの配線を外した状態では、いつでも窓が上がり切ります。一度、この部分のコネクターを抜いてみてください。

ボクスターでは他に、幌を動かすギアボックスのあたりにもスイッチが有るのではないかと思います。そこの状態によっては同じように動かないかもしれません。おそらく家の車両では、ギアボックス部分は幌が閉まりきった状態で止まっているのだと思いますが、このギアボックスが中途半端な状態だと窓が上がらないかもしれません。その場合はギアボックスを回転させるか、配線加工する必要があると思います。
Posted by しんさく at 2020年03月09日 17:55
先日、幌が手動化されている986ボクスターを入手したのですが、電動に戻そうかと思い、スイッチを操作してみたのですがモーターは動きません。
現在リンクは外されていますが、配線のコネクターをどこかつながなければいけないのでしょうか?なおヒューズは抜かれていませんでした。
Posted by ボク at 2021年03月20日 15:23
普通に考えて、手動化されているということは簡単には治らない何らかの故障があったためと思われます。ですので、そう容易に動かせるようになるとは思われません。

海外の各種サイトを中心にいろいろな情報がありますが、電気系の不調だけでも、制御リレーユニットの故障、幌の現在位置を調べるスイッチの故障、フロントガラス上のフックの状態を調べるスイッチの故障などいろいろな要因があります。幌を動かすときに窓は下がりますか?ボクスターでは幌を動かすためにまずフロントガラス上のフックを外しますが,その瞬間に左右の窓ガラスが少し下がります。その後モーターで幌を動かせるわけです。

モーターは幌の後ろの真ん中にありますが所在は確認されたでしょうか。モーターが降ろされている可能性もあります。

幌の開閉途中の(閉じきっているのでも,開ききっているのでもない)状態では窓が少し下がったままになりますので,そこで止まってしまうと車を完全に閉めることができません(雨のときに困ります)。そのような状態で動かせなくなってしまうと非常に困ったことになりますので、雨天をしのげる環境で試される方が安全かなと思います。幌が今どこにあるのかを調べるスイッチ類は986と987では配置が違うようです。
Posted by しんさく at 2021年03月20日 19:09
先週の土曜日に幌が動かなくなり、修理費のことを考えると、気になってねっれなくなったところ。夜中に見つけた貴ブログの記事に遭遇し、何か先の見通しがつきそうです。本日、修理工場に行ったら、モーターかワイヤーかギヤーのいずれかといわれ、修理費がかなりかかりそうだということなので、さっそく、貴ブログの内容に従って、作業することにしました。これから、DIYの店に行って、物色してきたいと思います。うまくいったら、ご報告します。
 本当に、暗闇に1本の光が差してきたようです。ありがとうございました。
Posted by カミムラ at 2021年05月25日 14:29
参考になりましたようで、嬉しいです。うまくいくよう願っております。もしトラブルや質問等ありましたらご遠慮無くお寄せください。

幌がフリーで(手で)動かせられる状態なら、固定についてはまず問題ないと思います。あとは電気系で、窓ガラスが上がり切るようにする必要があります。コメントのやりとりにいろいろ情報がありますので参考にされてください。
Posted by しんさく at 2021年05月25日 18:56
しんさく さん、無事に、手動化に成功しました。
窓も、稼働しています。
これから原因を探ってみます。
ありがとうございました。みんカラに投稿しました。

https://minkara.carview.co.jp/userid/3250094/car/2934802/6393044/note.aspx
Posted by カミムラ at 2021年05月29日 14:20
こちらはボクスター 986 1998年式に乗っています。リアウインドがガラスではないので、開ける時は空手チョップが必要で、結果的に車外へ出て作業をしております。手動の方がスムーズでいいですね。教えて欲しいのですが、左右の肩口にあるシートベルト付近の幌収納付近にダンパーがあります。開閉時途中で止めると、右側だけダンパー部分に少しガタつきがあり、幌を閉じて走行中、右肩あたりからがたがたと音のする原因かと思っています。パーツは入手可能でしょうか?交換は個人で可能でしょうか?
Posted by ヒロくん at 2021年07月11日 15:50
ボクスターのリアのダンパーのようなものは、屋根そのものでなく、その後ろで開閉する蓋の部分を下向きに引っ張る働きをしています。幌が開ききったときや閉じきったときにモーターが止まりますが、そのとき、リアの開閉する蓋はそのダンパー的なものバネで下向きに引っ張られます。それを外して交換すればガタツキは治るんじゃないかと思います。

このダンパー的なもの、下側はボールジョイントのようなもので止まっていて、これがプラスティック製なので割れることがあります。割れて外れていないかどうかも要チェックかなと思います。部品はあると思います。ボールジョイント部分の脱着が硬いので、そこが難しいかもしれませんが、できないことはないと思います。
Posted by しんさく at 2021年07月11日 17:36
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