D800Eに画角がほぼ同じになる28mm単焦点レンズを取り付けて撮影しました.ただし手持ちの28mm単焦点は古いもの(NewNikkor 28mm F3.5)しかありません.もっとも他のズームレンズの画質がこれを超えるわけではありません.そこで念のため,開放絞りの他にF11まで絞り込んで撮影しました.画像はRAWファイルで保存します.P20 pro にも RAWファイルを保存する機能があるので,それを使いました.そして両方のファイルを Photoshop で,同じシャープネスのパラメータで現像しました.周辺光量低下も補正されていませんので,D800E のF3.5開放と,P20 pro のどちらも周辺が暗くなっているのがわかります(絞り込むとかなり改善しています).今回は画素数があまり変わらないのと,画素数の多い P20 pro のほうが縦に画角が広いため,今回はリサイズをせずにそのまま等倍で比較します.
上の写真も順番は同じく,左からD800E + 28mmF3.5 の開放とF11, P20 pro の順です.なんと,意外と差がありません.中央部ではどれもシャープでディテールの再現もあまり違いがありませんが,さすがに絞り込んだ場合は明るい部分のハロが小さくコントラストが高くなっています.周辺部では 28mm F3.5 開放では甘くなっていますが,それに比べると P20 pro のレンズは(F1.8と大口径の割には)画質の均質性が高いようです.絞り込んだ写真はさすがに全体にシャープですが倍率色収差が残ります.それに対し P20 pro では倍率色収差は見られません.優秀なレンズです.
P20 pro 内蔵の現像エンジンは,かなり画像処理の強度が高いものです.明るい状況でもデノイズ処理が働き,ディテールが潰れがちですし,エッジ強調が強すぎて明暗の境界が不自然になります.また色も派手すぎます.幸い,上記のように P20 pro ではRAWファイルが保存できます.しかもそのフォーマットは Adobe が提唱した共通規格の DNG ですので,最新の現像ソフトウェアを使わなくても現像が可能です.ここぞというときには RAW を ON にして撮影すると良いようです.ただしファイルサイズが1枚で約 80MB と巨大なのが玉に瑕・・ではありますが.
最後にやはり,元ファイルを掲載しておきます.
D800E, NewNikkor 28mm F3.5 F3.5, F11
P20 pro RAWから現像, 撮って出しJPEG
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