2021年06月24日

ウェブブラウザで動く講演タイマー

ウェブブラウザ上で動作する学会タイマー(口頭発表の時間を測ってベルを鳴らすアプリ)を作りました。・・・それ、もう既にあるよね?と言うなかれ。近年のブラウザの新機能を盛り込んで、フルスクリーン表示やスリープ禁止機能などを付けました。

スクリーンショット 2021-06-26 15.30.34.jpg

その学会タイマーは、こちらhttps://shiura.com/timer/から使用できます(日本語版はこちらhttps://shiura.com/timer/jp)。ネット環境のないところで使用するには https://shiura.com/timer/timer.zipからファイル一式をダウンロードしてください。説明書(日英)はこちら

学会タイマーにはスマホアプリも多くありますが、手軽に使えて評判の高いのは丸田氏の Time Keeperかと思います。機能や画面がシンプルで、使いやすく見やすいのも人気の秘訣かと思います。しかし登場から既に10年、前回アップデートからも5年ほど経っており、その間にブラウザの方も進化しているようなので、この機会に、以下のような自分の欲しい機能を付け加えたバージョンを作りました。

  • フルスクリーンモード 画面のボタンを押すと、ウィンドウ枠などがまったくない全画面表示ができます。
  • スリープ禁止(wakeLock) パソコンやスマホ・タブレットの設定に関わらず、画面が暗くなったり消えたりしません。
  • 説明文の切り替え ベルが鳴る間の4つの時間帯、それぞれに異なる文を設定でき、「講演中」「質疑応答」「時間切れ」などの状態表示ができます。
  • バーグラフ表示 時間の経過がひと目でわかります。バーの色を変えて状態が直感的にわかるようにもしました。
  • 直感的な時間設定 「この欄に入れるのは、開始時点からの時間なのか、それとも前回のベルからの時間なのか?」など、迷ったことはありませんか。時間を入力するとバーが伸縮して時間の比率が見えるようにしました。

丸田氏のプログラムでいいなと思った部分、例えば現在の設定を URL に変換してブックマーク保存できるところなどは参考にさせてもらいました(ただしプログラムはすべて1から作っています)。

compatibility.jpg


ただ、いくらか制限があります。フルスクリーンモード (Fullscreen API) とスリープ禁止 (Screen Wake Lock API) は機種やブラウザによって対応状況が違い、一部の環境では動作しません。特に iPhone (iOS) や iPad (iPad OS) では Apple のポリシーによるものか、Google Chrome にフルスクリーンモードが許可されておらず、またバッテリーに影響があると思われる Wake Lock API は safari にも実装されていないようです。ですが、OS の「設定」で「自動ロック」を「なし」に設定した上で、 safari で全画面表示で使えば問題ありません。(2023.3.28 Safari 16.4 から Wake Lock API が実装され、スリープ抑止が働くようになりました。上の表も更新しました。)

手持ちの環境で出来るだけ動作確認しましたが、不具合や要望があればぜひお寄せください。
posted by しんさく at 23:34| Comment(9) | TrackBack(0) | 電子モノ