2020年10月25日

関西舞子オートテスト 第3戦 優勝しました

コロナウイルスの影響で第2戦がキャンセルになり、半年以上開催のなかった関西舞子オートテスト。ようやく再開となったので参加してきました。参加台数は約25台。初心者の方も多い一方で、いつもの強豪の方々も来られていて、なかなかそうやすやすとは勝てません。これまで最高順位は、前回の3位です。

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今回は新たな試みとして、同じコースが2つ作られており、同時発進で競い合うこともできるようになっていました(競技後に余興として?同時発進のトーナメント戦も行われました)。午前の練習も2コースあるのでスムーズで、たくさん練習ができました。例によって路面には砂や砂利が多くとてもスリッピー。またボディも内装も砂まみれで困ったものですが、まあ、ダートや雪上のオートテストもあるわけで、これはこれでそういう競技だというところです。

午前の練習では次第にタイムアップでき、35秒台も2度ほど出せました。他の方は早い方でも37秒前後までで、これはかなり見込みがありそうです。ただしどうしても車庫入れでパイロンタッチしやすいところがあり、クリーンラップの確率が低い。そこが課題です。



そして午後の競技。オートテスト界のレジェンドにして「マイスター」の異名を取るトップランカーが前を走られます。その方のタイムは 37.0秒で、それに対し僕は 36.6秒で1位。うまく走れてよかった、これはもしかしたらこのまま勝てるかも、と思ったら甘かった。さらにタイムを短縮され、36.4秒に塗り替えられました。もうこれはダメだと思ったのですが、練習走行では36秒を切れたので、それを思い出しつつプッシュ。結果的に36.1秒が出て優勝することができました。

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オートテストでは過去にクラス優勝したことはありますが、総合優勝は初。もちろんジムカーナでもそんなことはありませんので、とても嬉しい結果となりました。
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3Dプリンタとmicro:bitで小物製作 ちょっとした工夫

3Dプリンタでいろいろなものを作るときに気になるのは、それぞれの造形物の形状です。基本的にオーバーハング部分は造形できませんので(サポートをつけると作れますが、表面が汚くなったりサポートが取れにくかったりと厄介があります)、平たい部品に分割して出力し、積み重ねるように接合して作っていくのが簡単です。そのときにどうやって部品同士をくっつけるのか。接着剤を使えばよいのですが、3Dプリンタの造形物の表面があまり平滑でなかったり、接着剤がフィラメントの境界の微細な穴に吸われたりして以外と着きにくいです。それにやはり、接着剤が固まるまでの待ち時間も長いので、いろいろやってみたところ、ハンダゴテを使ったプラスティックの溶接がよいという結論になりました。



ハンダゴテによるプラスティック溶接の様子です。この動画では溶ける温度の低いPLAで行っていますが、他の素材でも可能と思います。数秒で固まること、固定された部品同士は接着剤などの異物がないため剥がれにくく強度が高いこと、また、それと相反するようですが、面で接着せず接合面の外周だけを留めるので、再びハンダゴテで溶かせば外すことも可能なことなどいろんなメリットがあります。3Dプリンタの造形物は中身がスカスカですので、面で接合せず外周だけの接合でもあまり問題ないと思います。溶けたプラスティックの蒸気が臭いですが、接着剤の溶剤に比べれば冷えればすぐに無くなるのも良いところかと思います。

次に、micro:bit でのサーボの制御について。たいていのサーボモーターは5Vの電源を前提としていますが、micro:bit の電源は約3Vです(USBポートからの5Vで動かすこともできますが、micro:bit からはその5Vを取り出すことはできません)。ですので、5Vの電源から3Vに落とす回路が欲しいということになります。センサシールド等を用いればよいのですが、micro:bit 本体が安いので、それを考えるとあまり使いたくありません。降圧用のDC-DCコンバータの部品なども安くで売られていますが、それでもいくらかはしますし、少しかさばります。

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そこでおすすめなのがダイオードを使う方法です。シリコンダイオードの順方向電圧降下はおおよそ 0.6〜0.7V なので、3つ使えば5Vから約3Vが作れます。micro:bit そのものは 1.8〜4V の範囲で動作するので、この電圧があまり正確である必要はありません。R1 はなくても良いと思いますが、消費電力が小さいとき(電流がほとんど流れないとき)に電圧が上がってしまわないように安全のために入れています。適当な抵抗値でよいのですが、シリコンダイオードの特性、また micro:bit の消費電力が 1〜30mWということなので、それと同等ということを考えると1kΩ前後がよいでしょう。私は手元にたくさんあったので220Ωを使いましたが・・電解コンデンサもなくても良いようですが念のために入れています。

同じUSBから電源をとってサーボモーターを動かすと消費電力が大きいために電圧降下を起こし、micro:bit に印加される電圧が下がります。これによって micro:bit のLEDがちらつくことがありますが、動作には問題ないようです。
タグ:3Dプリンタ
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2020年10月20日

機械式7セグメント時計できました

先日作成した機械式のデジタル時計。これが意外にアクセスが良く、また実物を見た人にも好評でした。また自分としても適度な複雑さが面白いものでした。そこでちょっとネットを検索してみると、いろんな変わり種時計へのトライが多くなされていることがわかりました。それでは、と、もう1つ作ってみることにしました。

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前に紹介したように、7セグメント表示を機械式に行うものにはいろいろありますが、多くのモーターを使えばできて当たり前で面白くないので、単一の回転で0〜9の表示ができる機構をいくつか考えました。そのうちの1つが上の写真のように、回転する円盤を複数組み合わせたものです。数字の種類である10は4の倍数ではないため、場所によっては縦と横のセグメントを1つの円盤で共用できるのですが、必然的にそれぞれの扇形が小さくなりセグメントが非常に細くなります。また、文字の周囲に余白部分を大きく取らなければならないので、この方法はボツに。



次に考えたのは、8の字の上下にそれぞれ軸を通し、3〜4個のカムでそれぞれのセグメントを外へ押し出す方式です。これはまずまずうまく動き、またなんと言っても文字の周囲の余白は十分に狭くできます。上の動画では素材の柔軟性を利用し、セグメントが元の位置に戻るバネの働きを持たせましたが、どうもしばらく置いているとバネが曲がったままになって戻りが悪くなるのでそれは諦め、輪ゴムで中央に寄せることにしました。



そして出来上がったのがこの時計です。ネットで調べると、よく似た原理のセグメントを作っている人もいるようですが、ポイントは動きの滑らかさ。1つの文字を表示するのは簡単なのですが、時計として4桁の表示を連動させるにはそれぞれの桁が非常にスムーズに動作する必要があります(すべての桁が一斉に変化する瞬間があるため)。これを実現するためには,カムから伝わる、ねじるような力をうまく受けてスムーズに動かす必要があり、力を受ける点同士をできるだけ遠くに離すのがポイントです。

最上位桁(10時間の桁)は1が表示されるだけなので、専用の軸を置かず、1時間の桁で余ったカム(上下2軸で合計8個までのカムを置けるが、セグメント数は7なので1個余る)を使って動かしています。ですので時間の表示には0がなく、1〜12の表示を繰り返すようなカムをセットしています。もちろん10分の桁は0~5の6種類を繰り返すようになっているので、すべての桁でカムは異なったものになっています。



この時計では背面に「ゼネバ機構」という間欠動作ギアを備えており、1:2の減速ギアを組み合わせることで10分の位(10分おきに1/6回転)と、時間の位(1時間おきに1/12回転)を同じ形のゼネバ機構で実現しているのもポイントかも知れません。すべての桁が機械的に連携しているので、一番下の桁を1分に1回、1/10回転させるだけで時計表示が可能です。しかし時刻合わせをするには桁同士の連携を切り離す必要があるので、真ん中のゼネバ機構を退避できるようにもしました。

スムーズな動きといってもさすがに小型のサーボモーターでは力が足りないため、通常サイズのサーボ(スペックでは3kg-cm)を使用しています。世の中には20kg-cm程度のサーボも安くで売られているので、もっと負荷が高くても大丈夫かもしれませんが、無理をすると、おそらく途中の部品が壊れます。やはりスムーズな作動がポイントかなと思います。

ドラム式の時計では必然的に、ボディの高さが文字の高さの3倍を超えてしまいます(文字の上下をぴったりくっつけても、10文字を配置したドラムの直径は文字の高さの3.2倍以上となる)。ですのであまり大きな文字を表示することはできないのですが、今回のものはかなり表示エリアが大きく、動作も安定しており実用に近い感じがします。部品は実に54種類、115個にもなりますが、3Dプリンタの制約で数が増えている側面もあり、通常の射出成形プロセスならもっと減らせると思います。プラモメーカーさん、プラモデルとして発売しませんか?
タグ:3Dプリンタ
posted by しんさく at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 電子モノ