試運転動画です。実はエンジンがかかるまでに10分ほど難儀してしまいました。今回、エンジンを横倒しにしたのですが、そのために燃料ニードルの設定変更が必要になったようで、以前の設定では燃料がジャブジャブに。1回転以上閉じたところでちょうどでした。燃料を入れるパイプが横向きになることもあって燃料の入る量が少なく、また遠心力がかかると漏れ出るようで、走行可能時間も短くなり、結局、エンジン部分は横倒しでもタンク部分は元の姿勢がいいということがわかりました。しかし現在のボディは020エンジンを前提にした高さになっているので、049エンジンは今のままでは正立姿勢では取り付けできません。検討が必要です。
そして一番問題になったのが操縦性。曲がろうと舵を切っても、ホバークラフトがスピンするだけでほとんど曲がってくれません。全体に重さが増したためにヨーモーメントが増えたこともありますが、どうも重心が後ろすぎることも問題のようです。走行時の風圧を受ける中心が重心よりも前にあるので、ボディが進行方向に対して少し横に向くと、さらにどんどん曲がる方向に回ってしまいます。內部の構造の都合でエンジンの真下に受信機・サーボのバッテリーを積んでいるのですが、これをもっと前に積まないとならないようです。さらには、方向舵だけでなく、飛行機の垂直尾翼のような安定性を増すための固定翼も付ける必要があるかもしれません。要するにボディはある程度、自然に進行方向を向くような特性がないと、とても操縦できない感じです。
そしてもう1つ、伏兵とも言える問題がこの受信機用のバッテリーです。ラジコンの受信機には5〜7V程度の電池を繋ぐ必要がありますが、ラジコン専用のバッテリーは割高なだけでなく充電器も特殊で、電池側には過充電等から保護する機能もついていません。管理が面倒なので、スマートフォン用のモバイルバッテリーの中から小型軽量のものを探して、先にラジコンの端子を付けて使っていました。これでこれまで問題なかったのですが、今回サーボを2つに増やしたところ電流または電圧が不足するようで、すぐに電源が落ちてコントロール不能になってしまいます。やむなく今回はスロットルのサーボを外して走らせたので、せっかく作ったスロットル制御は活用できませんでした。
049エンジンはちょっとパワーがありすぎるので、小さい方の020エンジンでも試してみたのですが(動画を撮り忘れました)、こちらはこちらで問題あり。同様に重心が後ろすぎることもありますが、ホバークラフト本体の重さが増加したためにアスファルト路面ではいまひとつスムーズに走りません。前述のモバイルバッテリーと受信機(7g)を外して走らせたらスムーズだったので,このたった70g少々が分水嶺のようです。実際、
こちらで紹介した Excel での計算でも最大荷重は620g、それに対して現在の自重が500gでほとんど余裕がないですし、前の筐体よりも外寸が小さくなったので最大荷重はさらに小さくなっているはず。奇しくも計算がほぼ正確であることがわかったわけですが、いずれにしてもなんとかしなくてはなりません。よく似たエンジンとはいえ、排気量が2.5倍も違うという事実を目の当たりにしました。もう少し軽くなるように本体を作り直してもいいですが、いずれにしても安定な制御ができるよう、軽い電池を調達することにしました。あわせて、電池をもっと前方に取り付けられるようにして、重心の問題も改善することにします。続く。
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