2018年10月19日

カメラ最強スマホ決定戦(2)

つづいて暗所性能を比較します.深夜の町中の様子を撮影しました.P20 pro にはいろいろな撮影モードがあり,夜景専用のモードもあります.このモードでは露出を変えながら多数の画像を撮影し,合成することで暗所を明るく出来るのですが,今回はカメラそのものの素の性能で比較しようということで,前回同様,最高解像度の40MPで撮影しました.

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かなり暗い,厳しい環境でのテストです.先と同様に,CM1 の画角範囲内を切り出してから同サイズに縮小して比較します.P20 pro に比べCM1はより明るく撮影してしまい,夜景の印象に比べて明るすぎる画像になってしまったため,見た目に P20 pro とほぼお同じ明るさになるよう -1 段の露出補正を行いました.

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比較結果は上のようになります.このような状況では画像処理による強力なノイズ除去がかかり,それによる差も大きくなりますが,まずはデフォルトでの「撮って出し」での比較です.全体に P20 pro のほうがノイズ除去が強力なこともあって低ノイズですが,ディテールも悪くありません.CM1 のほうは前の比較のときにも書いたように明るい部分の回りには色収差によるパープルフリンジが目立ちます.

画像処理により全体として CM1 は黒い線が細くなり,P20 pro は逆に黒い線が太くなる方向に変化が起こるようで,印象がかなり違う部分もありますが,どちらも優秀なカメラであることには違いありません.そもそもこれらの画像は2000万画素という非常に大きな画像の一部ですから,縮小するとノイズは平均化されてしまってあまり見えなくなります.

なお撮影データは,P20 pro が ISO640, F1.8, 1/20秒.CM1 が ISO1600, F2.8, 1/40秒でした.CM1ではもう少しシャッター速度を落とせたとも思いますが,露出補正をマイナスに動かすとシャッター速度が早くなる方向に制御されてしまうため仕方なくそのまま撮影しました.ただし P20 pro には光学式手ぶれ補正が備わるのに対し CM1 にはありませんので,それを勘案すると P20 pro のほうが夜景撮影には向いていると思われます.

今回も,上で示した画像の元画像をダウンロードできるようにしておきます.
LUMIX DMC-CM1, F2.8 元画像(20MP)
HUAWEI P20 pro, F1.8 元画像(40MP), CM1と同一部分を切り出し縮小した画像(20MP)
タグ:P20 pro
posted by しんさく at 02:02| Comment(0) | TrackBack(0) | カメラ

カメラ最強スマホ決定戦(1)

スマホはなにかと便利なので,ちょっとした撮影ならついカメラを持ち出さずにスマホで済ませてしまいがちです.そもそもスマホしか持ち合わせていないことも多いので,スマホのカメラにはこだわりたいところ.そのため私はこれまで,スマホとしては飛び抜けて高いカメラ性能を持つ,パナソニック DMC-CM1 を使ってきました.

この機種は実際にはメーカーからはスマホでなくデジカメの1種として売られており,そのため本体にも LUMIX というパナソニックのデジカメブランドが刻まれています.内蔵されているセンサはスマホや普通のコンパクトデジカメよりはずっと大きな1インチサイズで,2000万画素という画素数もソニーRX100シリーズなど高級コンパクトデジカメに用いられるものとほぼ同様のもの.それに 28mm 相当の F2.8 単焦点レンズが付いており,スマホで撮ったことによる残念感をほとんど味わうことなく過ごすことが出来る名機です.しかし約4年前に登場しただけあってさすがに古さは隠せず,普段使いをするのにスペック不足を感じるようになってきました.

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この4年間に「普通の」スマホのカメラも進化を続け,かなり高画質になってきました.そんなところに現れたのがこの HUAWEI P20 pro です.従来比べ圧倒的に大きな 1/1.7インチの4000万画素撮像素子にF1.8の大口径高性能レンズが組み合わせられており,さらにモノクロセンサ(カラーフィルタで光が遮られないため暗所に強い)にF1.6の大口径レンズが付いたカメラと,3倍の望遠レンズが付いたカメラを加えた合計3個のカメラモジュールの出力結果を画像処理で組み合わせ,高画質な画像を得ることが出来るというものです.デビュー当初はかなり高価なスマホでしたが,最近になって少しこなれてきたので買ってみました.SIMフリー化された国内版(ドコモ版)の新品が66,000円でした.

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奇しくも,DMC-CM1, P20 pro ともにライカブランドを冠しています.センササイズはCM1のほうがずっと大きいのですが,レンズの明るさがF2.8であるのに対し,P20 pro は1段以上明るい F1.8 ですので,レンズ口径はほぼ同等.カメラの分解能(方位分解能)や低照度時のノイズ特性(ショットノイズ)は,もしレンズの収差が十分に取り除かれていればレンズの口径で決まりますので,理論上,同程度の性能が実現可能です.さらに最近のセンサは裏面照射型のため光の利用効率が高く,画素数が多くてもデメリットがあまりないこと,サブカメラの情報を元にさらなる画質改善の余地があることなどから,4年間のデバイス技術の進歩も勘案すると P20 pro のほうが画質で上回る可能性も高く,今回比較してみることにしました.

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まずは明るい環境で遠景を撮影して解像度の比較を行います.その前に,画角の違いについて.上の写真は P20 pro での撮影結果で,赤枠は CM1 での撮影範囲を書き込んだものです.CM1 は28mm相当で縦横比が 2:3 ですが,それに対し P20 pro は 27mm 相当のレンズに縦横比 3:4 のセンサが組み合わせられています.計算では横の画角はほぼ同じになるはずですが,写真のように P20 pro のほうが少し画角が広いという結果になりました.

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P20 pro のほうが画素数が多いため,赤枠内の画像をクロップしてから CM1 と同じ画素数になるよう縮小します.そしてその画像から画質の違いがわかりやすい部分を選んで切り出し,並べたのが上の写真です.左が P20 pro, 右が CM1 ですが,一目瞭然で P20 pro のほうが解像感が高くなっています.CM1 はレンズ収差のため中央付近に比べ周辺で画像が甘くなりがちなのと,色収差のため明るい領域の縁に紫色の輪郭(パープルフリンジ)が現れることがあるのですが,それも P20 pro では見られません.なお CM1 には物理的な絞りがあり,それにより画質が変わりますが,今回は絞りを変えながら撮影したいくつかの画像から最も解像感が高い F4 のときの画像を用いました.EXIF からは,P20 pro が ISO50, F1.8, 1/2857秒.CM1 が ISO125, F4, 1/2500秒となっておりシャッター速度もほぼ同一です.

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HUAWEI P20 pro には3倍の望遠レンズ(80mm相当)も備わっています.普通のスマホではズームをしてもセンサは同じなので画質はどんどん落ちていきます(画像の真ん中を切り出しているだけです)が,P20 pro では高画質が期待できます.ただしこの望遠レンズ側のセンサはメインのセンサ(1/1.7インチ 40MP)とは異なり,800万画素(8MP)で,レンズのF値も F2.4 となっています.またそのため,40MPの画像を出力するモードではズームは出来ず,10MPで保存するモードを使う必要があります.上の写真は,27mm広角40MPでの撮影結果(左)と,80mm望遠8MP->10MP出力での撮影結果(右)の等倍切り出しです.画角は3倍違いますが,出力画素数の違いにより,見かけの大きさは1.5倍しか違いません.焦点距離の長さが画素数の減少を補い,より細かなディテールが確認できますが,思ったほどには違いはありません.メインのカメラの中央 1/9 を切り出しても画素数はまだ4.4MPもあるためです.しかし躊躇することなくズームを使えるのはこの機種の良さであり,iPhone X(2倍ズーム)でなく3倍ズームを搭載しているのはこのメインカメラの性能ゆえのことでしょう.

最後に,上で示した画像の元画像をダウンロードできるようにしておきます.
LUMIX DMC-CM1, F4 元画像(20MP)
HUAWEI P20 pro, F1.8 元画像(40MP), CM1と同一部分を切り出し縮小した画像(20MP), 3倍ズーム時(10MP)
タグ:P20 pro
posted by しんさく at 01:19| Comment(0) | TrackBack(0) | カメラ